雑談はコーヒーと共に

ダラっと好きな事について語り合いましょう、コーヒーでも飲みながら。

誰でもできる子供や外国人にウケること

職場にちびっ子がきた

少し前に、仕事場の上司がお子さんを連れてきた。大雨で子供の預け先が休みになり、かと言って仕事は休めないので仕方なく連れてきたようだ。

この時は大雨だったが、コロナでも幼稚園や学校が閉まってしまうと、共働きの家庭は急に片方が仕事をできなくなってしまうかもしれない。コロナにおける非常時で学校閉鎖も叫ばれたりするが、教育の維持はもちろん大変だし、共働きの家庭は仕事ができず、それは経済の活性化とは逆の方向へ進みかねない。ひとり親世帯に至っては収入も減り身動きが取れなくなってしまう。僕は基本的には権力者には批判的な姿勢だが、命と経済という片方だけでは国が成り立たない二つを天秤にかけざるを得ない政治家たちの苦悩は察するに余りある。

さて、脱線したが、つまりは職場にちびっ子が来たわけだ。4歳だという。子供の相手は苦手ではないが特に得意でもない僕にとって未就学児はまだ遊び慣れていない相手だ。教会でよく日曜学校の奉仕はしていたが、自分は中高生の担当をよくしていたため正直まだ相手の仕方がよく分からない。

一緒に遊ぶとき頼りになる武器

とはいえ4歳児と言うのはエネルギーに溢れている。男の子なので尚更だ。ただでさえ危なっかしくて目が離せないのに、それが元気に溢れて走り回る年齢だ。ここから数年間は相手をする親の体力がとにかくキツいことくらい知識では知っていた。なんとか子守を手伝ってあげよう、と考えて思いついたのが自分がよく使っている武器。そう、折り紙だ。早速、裏紙を三角に折って千切り、正方形の紙を作り始める。一見、折り紙を使って遊べることは少ないように見えて意外とある。そもそも折ることも楽しいのだが、子供の年齢によってはそのままおままごとやごっこ遊びのオモチャになる。だが僕が武器とするのはまた違った路線のものだ。動く折り紙だ。ささっと鳥の折り紙を折っておチビの前に持っていく。

「これ何か分かる?」と聞くと首を傾げたままだった。そもそも急に男が近づいてきてびっくりしていたかもしれない。

「鳥さんだよ〜」と言いつつ、その鳥の尻尾を引っ張った。この折り紙は尻尾を引っ張ると、なんと鳥がパタパタと羽を動かすのだ。動かない鶴を折るよりも、動くこっちを折ったほうが食いつく可能性は高い。その可能性は99.9%だ(当社比)。この子も声には出さなかったが目は釘付けだった。あげるね、っと言って渡し、羽をどうやって動かすのか教える。すると、僕にとってはすごく簡単な動作でも、4歳児にとってはまだ特定の場所を押さえながら尻尾を水平に引っ張る、と言う動作が難しいようであまり上手くはできなかった。本人は喜んで受け取ってくれたが、個人的には子供の発達段階を考慮しきれなかったことが悔しかった。

急いで違う折り紙を折り始めた。今度はもっと簡単だ。同じように鳥なのだが、今度は羽を開くと口を開く鳥だ。パクパクと腹話術をしたり何かを食べさせたり、動作も単純で楽しい。これならおチビにも難しくない。また同じようにあげるとより喜んでいた。あとは丸めた紙を餌として上手く食べさせたりして遊んでいたが、他の人も遊び相手をしてくれたので後半は僕も仕事に戻っていた。そもそも、子供を連れてきた上司との仕事があったので。

外国人にも大好評な折り紙

折り紙と言えば日本の誇る伝統文化の一つだ。世界中で定期的に大ブームを巻き起こしている誰もが知る日本の遊びだ。ボリビア人でも知っていたし、知らずともやって見せればすぐに折り方を聞いてくる。日本でも金髪留学生や帰国子女に憧れがあるように、外国でも外国人は人気者だ。僕も日本人ということでマジで人気者だったが(ちなみに路上では犯罪のカモになる)、外国語が下手でも折り紙をやって見せたらあっという間に打ち解けることができていた。定期的に折り紙ブームを学年で巻き起こしていたな、そういえば。折り紙は基本的には女子ウケがよかった。当時は異性を意識し始める前だったからなんとも思ってなかったけど女子に囲まれながら折り紙してたな。でも男子から嫌われていたか、というとそうでもない(そもそもクラスの男子も思春期に突入してなかった)。だって、男が好む折り紙もあるんだから。僕自身も男なので男好みな折り紙を知っていた。クルクル回る紙飛行機だったり、指にはめるとかっこいい爪、手裏剣、紙鉄砲、などなど。だから自覚はないのだが、よく男友達にも「お前と仲良くなったきっかけはあの折り紙の爪だったな。格好良かったから自分でも作りたくて話しかけた。」とか結構言われたりする。それに加えてあの動く折り紙は誰にでもウケた。実際、あのギミックは大人から見ても凄いと思う。考えた人天才だよ。

折り紙は単純に楽しく便利

というわけで、一見ただの自慢話だったが、僕の経験では折り紙は誰でも喜んでくれる遊びだった。今の世の中はゲームとかで溢れてるし、どこまで子供たちに通用するのかは分からないがああいった原始的な遊びも楽しかったものだ。小学生低学年の記憶が多いけど、普通に中高生相手にも通用した記憶がある。外国でこうやって大人気だったのも僕がすごいということではなく、コミュ障な僕でもクラスの中心になって遊ぶことができたのだから、それくらい折り紙というのはインパクトがある遊びなんだろうな、と思っている。折り紙が凄いのだ。そういえば、学校でも消しゴムの消しカスを、裏紙などを使って折った箱とかに入れておく生徒もチラホラ見かける。遊びにも使えて生活にも便利である折り紙はやっぱり偉大な文化だ。しかも、日本人なら大体が小さい頃に折り紙をしたことがあるため、それなりにできる人が多い。

もし年齢が低い子供と一緒に遊べるものや外国人との話題を求めている場合は、折り紙も一つの選択肢かもしれない。

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そういえば千代紙もそのデザインの良さから外国人のウケが良かったです。(画像はフリー画像)