雑談はコーヒーと共に

ダラっと好きな事について語り合いましょう、コーヒーでも飲みながら。

『ナナのアクアリウム』買いました

記事書くのがかなり遅くなってしまいましたが、『ナナのアクアリウム』買いました!読みました!

過去の記事はこちら:

foreverhuman710-coffee.hatenablog.com

いやー、すみません。やっと『ナナのアクアリウム』についての記事を書きます。 『ナナのアクアリウム』単行本発売が5月。そして私は5月〜6月は死ぬほど忙しかったのでブログはほとんど更新していませんでした。やっと、最近やっとブログを書く余裕が出てきたのです。単行本発売前に記事を書いていたのに、発売後に何も書かないのは嫌だなぁと思って遅ればせながら書きます。とりあえず感想を書くぞ!

届いたのがこちら。
かなり綺麗な表紙ですよね。表紙のナナちゃんがとても綺麗。夏を感じる(?)デザインです。ポップのデザインもシリアスさと可愛さが噛み合っていてよかよか。

せっかく単行本が届いたのでちゃんと全部通して読み直してみました。あ、ここからは一応、読んだ前提で話します。でもネタバレにはならない程度に語ります。

テーマについての考察(飛ばしていいよ)

何回か読み直してみましたが、やはり読んでいてどう解釈すれば良いのか分からないシーンは何ヶ所かありました。いや、作品なんてそんなもので、作者の意図があろうとなかろうと、むしろ解釈に幅があるからこそ作品の良さが光るのだということは理解してます。それでも雰囲気としては(あと作者のツイートを見る限り)、各シーンには特定の意味を持たせて書いてるんだろうなって思ったので、自分の受け取り方が正しいのか悩みたいのです。

他の人達からの反応で多いのはやはり「異種族間の愛」についての反応。実際、それが分かりやすいテーマ。ポップでも「人ではない」「人のよう」と異種族であることを強調する宣伝文句が目立ちます。一応言うと、それが正しいのだと思います。実に効果的な宣伝です。私の前の記事でもそんな感じで解釈してます。でも、何というか、自分はもうちょっと個人的で違う受け取り方がある気がするのでもうちょっと悩みたいと思っています。

堀池の「初恋」はおそらく、最初に出会ったあの「人」でしょう。ナナちゃんも明らかに恋愛感情で苦しむ描写があります。あとは何だろう、改めて読んで、彼らの「恋」は若干、「狂気」として描かれている様にも感じました。しかし、堀池が熱を出した時、なぜ過去に出会ったあの「人」っぽい存在がナナちゃんに追い払われるのか。単に堀池が過去の憧れを乗り越えて今のナナちゃんを見るようになっただけなのか、それ以上の含みがあるのか。

もう一つのテーマはやはり「居場所」でしょう。ポップでもそう書かれています。自分が悩んでいるのはこの部分なんだろうなぁ。故郷とも家族とも相容れないと思っている堀池、自分の海を探すナナちゃん。最後に二人がお互いに居場所を見つけ、のちに見つかるヒトガタジョオウガイの居場所となっていく。ここら辺は自分の中で落とし込めているのですが、他のくだりがまだ落とし込めていない。故郷の話や関西弁の話、助けてくれたヒトガタジョオウガイに憧れていた堀池が所々で見せる表情。まだここら辺の点と点が線になってないので、もうちょっと悩んでいこうかな。

ちなみに、「人」とヒトガタジョオウガイと、個人的に表記がブレています。「人」なのか「貝」なのか。とりあえず「亜人」も同じ人間、というファンタジーによくある解釈で勝手に「人」とも書きました。ヒトガタジョオウガイには人格があると(作中の登場人物の解釈ですが)書かれているので、人格がある=「人」と表現して良いのか。ちょっと悩んだ痕跡をあえて残しておきます。

個人的な応答

なぜここまで長ったらしく話すかというと、堀池に結構感情移入しているからです。僕自身のルーツは南の島にあります。どうでも良いですが正に海に囲まれた場所です。親戚もかなりいます。でも、正直に言うと疎遠になってます。まだ姉の方が上手く関係性を維持してますね。何でしょうね、普通に親戚として好きなんですけど、遠くで暮らしているうちに僕の中での興味や関心といった何かが途絶えてしまった感覚があります。今更仲良くなろうとしても、もうそれぞれが自分の人生を歩んでしまっているため中々会えるわけでもない。ぶっちゃけ、家族とすらそんな感覚を抱いている自分には堀池がはっきりと重なりました。「居場所」の模索は私の人生にとってもテーマなのです。まあ重い話はこれくらいで!やはり作品は読者が個人的な「応答」や「対話」ができることが醍醐味ですよね。僕の場合はかなり重い応答だったのが申し訳ない。

作者さんからの供給は続いているぞ!!

中西芙海さんの供給はTwitter(今はX)でも続いています。オタクを喜ばせやがって。いやもうナナちゃんのイラスト集でも出して欲しい(笑)。何個かここで紹介します。

この作品には読み切り版がありますが、なんと漫画家志望者向けに解説まで載せてくれた投稿が!私は特に漫画家志望ではありませんが、読者の立場としても普通に「なるほど」と思うことが書いてあるので必見です。

そして最後に、作者さんがブログで解説を書いてくれています。これを読んで個人的に抱いていた疑問の大部分が解消しました。供給って素晴らしい…。

note.com

さて、ついつい長くなってしまったので、ここら辺で記事を畳もうと思います。最後に、どうやらサイン本が通販で買えたらしいですね。私は何も調べずにAmazonでポチッと予約してしまったので…、まあ仕方ないか。今後はさりげなく堂々と(?)この単行本を職場に置いて宣伝しようと思います。